福寿院のお知らせ
2024/01/01

年頭の挨拶

令和六甲辰(きのえたつ)歳 年頭のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
昨年もロシアのウクライナ侵攻は続き、イスラエルとハマスとの戦争も勃発し、破壊された都市、恐怖に怯える人々の表情を見ますと戦いのむごさ・愚かさに腹立たしさを覚えました。一方、コロナの感染拡大に歯止めがかかり、行事や会合が従来の形態で実施出来、人との交流が復活したことは嬉しい出来事でした。
福寿院では昨年も檀信徒の皆様のご理解とご協力、関係者の方々のご尽力を得て,次のような成果を収めることが出来ました。ありがとうございます。

 <令和5年 福寿院10大ニュース>
1.秋の彼岸法要・念仏供養 4年振りに開催
9月23日の彼岸の中日に「秋の彼岸法要・念仏供養」が4年ぶりに開催出来17名の参加をいただきました。なお、念仏供養は9日に事前練習会をもち10名の参加がありました。

2.天満天神宮の参道整備 ~人の森(株)の寄進工事~
天満天神宮の社は前年度修復しましたので参道整備が今年度の課題でした。護持会理事さんの力で参道のコース測量を終え作業手順を検討していた折「人の森(株)」から助力の申し出があり全面的に整備してくださいました。想定をはるかに上回る立派な出来栄えで完成しました。

3.聖観世音菩薩像及び弘法大師像2体の塗り直し
本堂前に立つ「聖観音像・弘法大師像」2体の塗り直しを富山県高岡市の専門職人にやってもらいました。表面の汚れ落とし、下塗り、仕上げ塗りと3日間の作業で見違える程綺麗になりました。弘法大師誕生1250年の記念事業として行いました。

4.高野山参拝研修を決定し準備開始
コロナ禍で見合わせてきた高野山参拝研修を令和6年5月に実施することを護持会理事会で決定し、実行委員会で見学箇所・経費算出・案内状作成等の準備を進めました。
令和6年5月実施ですので、親戚や友達をお誘い合わせの上ご参加下さい。

5.副住職と巡る坂東三十三観音霊場巡拝研修 順調に推移
関東一都六県にまたがる「坂東三十三観音」を10回に分けて巡拝する計画を3年前にたて参加者も集まりましたがコロナ感染拡大で延期になっていました。それを令和5年5月から毎月1回ずつ行い、既に8回実施し残り2回で満願となります。

6.花祭り(4月1日~8日)に約90名が参拝
お釈迦様の誕生を祝う「花祭り」を4月1日から8日まで行いました。今年も事前に「すずかけの家」の職員や通所者、「のびるっ子保育園」の園児に依頼した「ぬり絵」を掲示板に飾った前でお参りをしてもらいました。期間中約90人の参拝がありました。

7.除夜の鐘通常の形態で実施
コロナ感染拡大中は「除夜の鐘を撞いたらお帰り」と言う年もありましたが、今回は「テント設置、焚火実施、甘酒の接待」という通常の形態で実施することが出来ました。

8.団体参拝・研修(藤野公民館事業、藤野南小2年生)で福寿院来訪
福寿院の仏像・建物を見学し、歴史を学ぶ研修の機会として来院があったのが「藤野公民館のやませみ学級」「藤野南小2年生の生活科学習」でした。2つの団体ともメモをとったり、質問したりして熱心に学ぶ姿勢が印象的でした。

9.阿字観通算100回、写経130回を達成
福寿院で阿字観、紅葉亭で写経教室を毎月1回(写経は1月はお休み)実施しており、その通算合計がそれぞれ100回、130回を超えました。この阿字観、写経教室に参加している方の中で、高野山参拝研修に参加申し込みをされた方が何人もおります。
新しい方々が「仏教の教え」や「福寿院の宗教活動」に興味関心を持たれたことを嬉しくおもいます。

10.護摩供養を日常的に修法
大晦日から元旦にかけてその年の初護摩を焚き、1月3日の「新春護摩」毎月28日の「不動明王縁日」は勿論、日常的に護摩修法を行なっています.その都度使用する「護摩木」や「五穀」の調達に檀家の方のご協力をいただき感謝しています。

 「幸せ」は「おかげさまの気持ち」と自分に出来る「恩返しの実践」から
「幸せ」はその人の置かれている家族構成を含めた環境や立場、健康状態、年齢などによって捉え方は様々あることでしょう。例えば「願いがかなう」「欲しいものが手に入る」「健康である」「お金がある」「いつまでも若々しい」等を思い浮かべる方もおることでしょう。いずれもその人にとって切実感があり、否定はしません。
  仏教が説く幸せは「心が穏やかな状態にある」ことのようです。「心配・不安・思い込み・怖れ」等がどこかにある場合を思い出して下さい。あれやこれやと思い、悩みそれが眠れない、イラつく等の要因となり心が乱れますと「穏やかな気分」にはなれません。
ではどうしたら心を穏やかな状態に保てるのでしょう?
 一つは感謝の心「おかげさま」の気持ちで接することです。
私たちが日々受けている「おかげ」は両親・家族・友人や知人・地域や職場の方々は言うまでもありません。また衣食住、情報や物流のおかげも沢山受けています。太陽の光、熱、水、空気などの豊かな自然等々、数えればきりがありません。そうしたおかげで現在の自分があります。当たり前と考えず「沢山のおかげをいただいている」ことに気が付き、感謝の心を持つことが第一歩です。
 もう一つは何か「恩返し」をすることです。
 「ありがとう」「助かったよ」など、心からお礼の言葉や笑顔を返すこともその一つです。
 自分が担当している役割や職務を誠実に果たすことも広い意味での「恩返し」です。
  私の属している篠原やまびこ会では「フラワーロードの花植えや除草」「神社の清掃」を定期的に行い、自分たちを育んでくれた地域の文化や自然に愛着を持つと共に、それらを守り次代へつなぐ橋渡しの役目を担うことで恩返しをしているつもりです。
  今年も「おかげさまの気持ちや恩返しの実践」を通して穏やかな心を得て、「幸せ」を味わえる年となりますように共に心掛けましょう。
令和6年 元旦 
月見山福寿院 住職 岩木晃範